第2回となる今回は、白舟書体より「
京円(きょうまどか)」を紹介する。
■「新鮮さ」が詰まった、日本らしいデザイン筆文字
京円とは、白舟書体が初期に発表した「デザイン筆文字」のひとつで、
かな文字の太さ・大きさが異なる「京円」と「京円かな太」の2種類がある。
日本ならではの美しさや懐かしさが上品に表現されており、
釣ったばかりの魚のような新鮮さや瑞々しさも感じられる。
飲食店のメニューや看板などで使用実績が多数あるので、
あなたのよく行くお店のメニューや看板でも使われているかも…?
■HR(ハイレゾ=高品質)版では、さらに美しく
2024年にリリースされたリニューアル版「京円HR」では、
原字にあった文字の輪郭の「にじみ」が高精度で再現された。
※HRの読み:エイチアール
これにより、大きいサイズで使った時にも
アナログっぽさをよりナチュラルに演出できるようになった。
印刷物はもちろんだが、電子書籍やゲーム、アニメなどのデジタルコンテンツなどで
毛筆やアナログ特有の優しさや懐かしさを表現したい時にも
美しく見えるように仕上がっている。
■知られざる「京円」のヒミツ!?
京円の魅力はまだまだある。
9,000文字以上が収容された京円だが、
その中でも使用頻度の高い約3,000文字は、
1文字辺り6つ程度のデザイン案を書家さんが用意してくれたという!
つまり3,000文字をただデザインするだけでも大変なのに、
裏ではその6倍以上の手間がかかっていたということだ。
この複数のデザイン案の中から選りすぐりが1案ずつ採用されたわけだが、
かな文字に関しては2案が採用され、
各案が「京円」と「京円かな太」のかな文字のデザインに活かされた。
書家さんが時間をかけて丁寧に書き下ろしてくれた文字を
できる限りフォントとして活用したいという愛とこだわりが感じられる。
近年注目されている筆文字フォントは
派手さや荒々しさを表に出したものが多い一方で、
京円は日本特有の「美」や情緒が上品に表現されている。
これは「毛筆×デザイン」という分野を探求し続けている
白舟書体だからこそ成せる業だ。
作り手の熱意と、日本古来の美しさや懐かしさ、そして上品さ。
そんな魅力がますますアップした
HR(ハイレゾ)版の「京円」に、みなさんもぜひ触れてみてほしい。
それでは、また次のコラムでお会いしましょう! ィヨロシク!!
【サンプル画像で使用した素材】
本コラム内のフォントサンプル画像には、
J-Font.comで提供されている下記のデザイン素材を使用しました。
・010106_ジグザグ線
・010107_はらい線
・010126_四角形